ペグ

初めてのテント

初めてテントを買ったのは中学生の時。
小学1年生が被ってる帽子と同じ濃い黄色で、2ポールの三角テント。ぎりぎり2人が横になれるくらいの小さなもの。8〜9,000円ほどで、いわゆるホームセンター的なところで買ったと思う。
同級生2名と一緒に、フェリーで1時間ほど離れた島に行ったと記憶している。港で釣りをしながら、たまに海に飛び込んだりして楽しく過ごしたなぁ。
とはいえ2人でやっとの小さなテントを持ってなぜ3人でキャンプまがいなことをしたのかは未だもって謎(笑

いつも困ってた

さて現在のように本格的に、しかもどっぷりとキャンプにはまるまで、最初のテント以降安価なテントを2張りほど購入したと思う。共に一過性のイベントのために購入し、テントは別に必要ないので友人に譲ったという経緯を経てる。

そんな感じで何年かに一度テントを立てていたんだけど、完全に忘れた頃にやるもんだから毎回困ったことがあった。あのテントに付属してるプラスチックや鉄板を丸めて作られたハンマーと頼りないアルミや鉄の細いのペグだ。もちろん最初の黄色い三角テントの設営の時も大変だったのをはっきり覚えている。

頻繁にやらないもんだから、ただでさえ慣れないテント設営なのに、このペグを打ち込むという一見簡単そうなことが大変なこと。そして追い討ちをかけるのが付属の細く20cm足らずの短いペグ。ちょっと石が多いとしょぼいハンマーで叩いても踏んでもすぐに入らなくなって曲がったり、しまいにはペグそのものが折れてしまったりとイライラさせられたなぁ(笑

ペグに変化…なし!?

そして数年前にもっと真面目にキャンプをしたくなって、本格的なテントを購入した。
3名で2名用テントで過ごして、夏だからと顔をテントの外に出して寝てたら、朝方に猫から顔を舐められる体験をした者としては、使用想定人数より大きなテントを選んだ(苦笑

グランドシートやその他のオプション・アクセサリーを含めると、えっ?となる金額になってしまい、決して「キャンプは飽きた」なんて言い訳できないなと思ったな(笑
そこで本当に漠然とだけど、付属するペグは以前のようなタイプのものとは違うんだろうなと思っていたのだが、パッケージを開けてみてびっくり、あの細いアルミのペグが山ほど入っていた…

テントそのものは様々な機能がアップデートされてデザイン的にもかっこうよく、大いに物欲を刺激されるモノとしての魅力を発している。なのに機能としての側面でそれなりに重要なものであるペグは変わってないんだ、とちょっとばかりがっかりした覚えがある。

鍛造!

しかし付属のペグにがっかりしたのもつかの間、ネットで知って実際にショップで見て衝撃が走ったのがスノーピークのソリッドステーク。
まずその太さにびっくりして、実際手にしてみるとその重さに口がぽかーん。間違いないく強力な殺傷能力があるだろうこのペグはなんだ?ペグは付属しているモノっていう概念を崩され、その値段にも二度びっくりするも、手にした瞬間に思ったね。これなら少々地面が固くても簡単に打ち込めるんだろうなぁ、と。そして鍛造という言葉に物欲の炎が燃え上がる(笑

そこでまずはガイロープ用として40cmの長さのものを買い揃えた。
ハンマーで叩くとキーンキーンと独自の甲高い音を奏でながら、いとも簡単にペグはどんどん地中深くに入っていくではないか!もうね、正直ハンマーを振り下ろしながら笑ったね。今までの苦労というか苦悩はなんだったんだと。
打ち込んでいる途中に「あ、石に当たった?」と思うのもつかの間、その石を割って(?)ペグは深く沈んでいく。最初一本を打ち込んだ段階で、付属のアルミペグは忘れようと決めた。

その後テント用の30cmのものも揃えて、現在はストレスフリーのペグ生活を送っている。

そしてなくてはならないペグを収納しているのは、アメリカの工具メイカーのクラフツマンのヴィンテージの工具箱。40cmのペグも収まる大きめの金属製のもので、重たいペグを守ってくれている。

オススメというかマスト

キャンパーのみなさん、せっかくテントに付属しているのに、わざわざペグを買うって抵抗あると思う。なにしろこの手の鍛造ペグはそれなりに値が張るし重い。でもテント設営時間もストレスもびっくりするくらいに減るよ。チェアもテーブルもあれこれ欲しいのはあるだろうけど、何よりもまず購入・使用がマストですよ。
そしてたまげろ(笑