クルマ

これがないと始まらない?

昨今のキャンパーはほとんどの場合、自家用車でキャンプ場等に赴いてキャンプを楽しんでるんじゃないかな。テントの数だけクルマがそこにあるってことなんだろう。
なんだかんだで大量のギアを持ち込むことになってしまうキャンプ、まずは人も荷物も運んでくれるクルマがないと始まらないよね。

そんな車とちょっと劇的な出会いとなったお話。

基本はSUV

元々はMTBに乗ったりスノーボードを楽しんでいたので、自動車は必然的にそれなりの荷物が乗せれてなおかつ四駆ってのが、自分の中では必然だった。そしてMTBは基本的に泥んこ遊びなので、汚れても掃除が楽で荷台部分にカーペットが敷き詰められていないタイプに。具体的にはThe Clashの曲がかかるCMのあのクルマを2世代(2台目はクリーンディーゼル)乗り継いできた。

両世代ともにリアシートを倒すとフルフラットになり、身長180cmの僕が横になれるくらいだったので、かなり広いスペースを有していたなぁ、今思えば。

夢を現実に

ある日スカパーやケーブルで放送されている海外の番組でトヨタのランドクルーザー40(ランクル・ヨンマル)をレストアする番組をみた。

あ〜そういえばヨンマルがまだ現役だった中学生の頃、そして高校のころたまーに見かけては、「将来絶対これに乗る!」と思ってたなぁ。80年代後半から海外で生活し始めても、海外にも相当数輸出されたヨンマルを結構頻繁に見かけては「やっぱりかっこいい!」と眺めてたっけと思い出した。

小学生の時に見たこの”4WHEEL DRIVE”のバッジに憧れをいだいて…

その数日後、普段あまり通ることがない街を通って帰宅している途中、ランクルをメインにしている年季が入ったショップを見かけ「へ〜!」なんてみてたら、ボロボロのヨンマルが!数ヶ月間の切った貼ったのレストアが終わるとなぜか我が家の車庫に入ってたな(笑

なんせあのテレビ番組を見てから2週間もしないうちに契約したもんなぁ〜(笑

ぴったりのスタイル

この35年前(2018年現在)のヨンマルはスピードが出ない。
高速でも時速85km以上で走るのはきびしいし、街中でものんびり発進だ。というかむしろ僕的にはスピード出す必要はないのでちょうどよし。
基本構造はトラックなので、乗りごごちはよくないしエンジン音はえらくうるさい。
これまで26万km以上を走行してきてるけど、エンジン的にはようやく慣らしが終わったって感じだろうな(笑

たまーにトラブルも出るのでその度に修理してより元気になっていく。まるでビンテージのランタンをメンテ・修理しながら一生付き合っていく、まさにそんな「ギアのひとつ」って感じ。

思ったより小さい

ギア満載だと明らかにリアが沈み込んで、ハンドリングがややあいまいに(笑

リアの荷室はさほど広くない。正確には奥行きがない。なのでテントや犬のケージを進行方向ならって配置するとギリギリ(笑
ただし高さがあるので、どうしても天井付近まで高く積み上げるスタイルになる。

このクルマは貨物登録の4ナンバーなので、リアシートは折りたたみ式の簡易的なもの。ところがこのリアシートが曲者で、設計が古いから折りたたんでも中途半端でよけいデッドスペースが生まれてしまう。なので折りたたまずにギアを設置するのだが、4ドアではないのでこれまた大変。フロントシートを倒したり、リアの荷室に荷物を入れる前に後ろから担ぎ入れたりと、なかなか骨が折れる作業。
2ルームテントでいくとどうしても荷物が多くなるので、この車内搬入でなかなかへこたれる(笑

解決法は…?

そこで一般的に荷物の積載スペースを増やすのに考えられるのがルーフラックとヒッチキャリアだ。

ルーフラック

これは見た目も含めていいなぁーと思うけど、ランクル40の白いルーフは金属ではなくFRP。なので重たいラック+荷物を載せるとFRPが破損しやすいので、やめるようショップの方から進言され諦めた経緯がある。

ヒッチキャリア

一方こちらはもっと現実的。すでにヒッチメンバーは取り付け済みなのでサクッと使用はできるのだが、上の写真を見てもらうとわかるように、普通に荷物を詰めた状態でリアはかなり沈み込む。ここにヒッチキャリアを装着して荷物を載せるとさらにリアが沈み込んで、ハンドリングが相当悪くなることが想定されていまだ実現せず。

なかなかうまくいかないなぁ(笑
最近のクルマであれば、ルーフラックが導入しやすい方法だね。ヒッチキャリアはヒッチメンバーの装着が前提だけど、それさえクリアすれば車の上に荷物を担ぎ上げる必要がなくなるので、楽になるんじゃないかな。

最後に

大荷物と人間を運ぶキャンプに使えるクルマの理想ってやはりハイエースのような大型のワンボックスなのかもしれないけど、普段は人間しか乗らないのでそんな大きなクルマはいらないキャンパーも多いんじゃないだろうか。実際のところ僕も実用性よりも見た目やその存在感、ようは好みで選んで所有している。

ヨンマルはスピードは出ないし加速力もない。重たくてうるさくてたまに修理が必要。荷室は大きくないし、ギアを積み込みのも一苦労。以前はキャンプ帰りの高速のPAで走行不能になり、ギア満載の状態でレッカーされたことも。

満載のキャンプギアと共にドナドナされていくヨンマルさん(笑

今頃はオートサイトが一般的になってきてるからか、クルマもキャンプギアの一部として捉えているキャンパーもいるようで、サイトで他のキャンパーから「カッコいいね!」「めずらしいね!」なんて声をかけられると、しばし楽しい会話が繰り広げられる。そしてそんな大変なことは全て吹き飛ぶね。

みんなも所有しているクルマに愛着を持って接して、忘れられない思い出をつくりだしながら共にキャンプを楽しんでいるんだろうなぁ。しかも乗りごごちよく静かで故障も少なく、荷物の搬入だってもっと楽にできてるはず(泣笑