スノーピークは高い?安かろう悪かろうよりマシ?

日本が誇る総合キャンプギアメイカー

日本のものづくりのとして知られる新潟県燕三条を拠点とし、その圧倒的で個性的な商品開発力で常に新しいものを市場にもたらしてくれるスノーピーク。

実際に数多くのキャンパーが様々なギアを使用していることだろう。かく言う僕もいくつかのギアを使用しているし、欲しいと思っているギアもある。

高いよね?(笑

スノーピークのギアは基本全て高いと思う。ただ単純な価格という意味だけれど。

山岳用ではなくオートキャンプ用のシェルターで税込30万円を超える商品って、やはり高いよね〜。ファミリーサイズのテントや2ルームシェルターが10万円を超えるというのは、これからキャンプを始めようとしている家族にはやはり敷居が高いよね。

少し前にリリースされたエントリーパックTTが話題になったけど、それは製品的なものよりも、むしろタープとテントのセットが消費税込みで5万円代前半という値付けが驚きをもって市場に迎えられたという印象があるしなぁ。

だったらなんでそんなに人気なんだろうか?

今となっては確固たる地位を築いているスノーピークだけど、さすがに惰性でそれなりの製品を安価にリリースしても、あっという間にユーザーが離れてしまうだろう。

スノーピークの財産は誰も見たこともない製品をリリースしたり、便利なギアを生み出したりすることだと思う。常にそういった商品を市場に送り込むことができるのは、圧倒的な企業努力と驚くべき濃密な開発・テスト時間を費やした証だろう。

だからこそスノーピークの姿勢と哲学に共感したキャンパーが製品を購入している。例えそれが高価であってもだ。

ではなぜ高価になる?

ギアの価格はその製品のアイデアが出されてから、実際に製品化されるまでの道のりを振り返ると見えてくるはずだ。
とはいえこれは全て推測なのでご容赦くださいね。

アイデア出し

スノーピークの商品にはよく考えられた商品が多い印象が強い。多分他のキャンプギアメイカーが費やす時間よりも長く、しかもそれはより濃密なんではないかなと思う。キャンプギアに精通したアイデアマンが大勢いて、様々なディスカッションが交わされ、たくさんのアイデアの中から選ばれたものが次のステージに進むんだろうな。

設計・素材

設計をするには重要視する部分が出てくるはずだ。例えば便利さに重きを置いたり、使いごごちを一番に考えたりと様々だと思う。人気のローチェア30は使い心地を重要視されていると案じる。重さや大きさをある程度犠牲にして今の形に収まるまでに信じられないほどの時間をかけて設計されたことだろう。そして設計をすること、さらに素材を選ぶにあたってはとても高いスノーピークのスタンダードに見合わなければいけない。

スノーピークが使用する素材はやはりいいものが多いように感じる。ただそれが単に価格に反映されているのではなく、それはほんの一部だと思う。

試作・テスト

キャンプギアってのは常に安全に使用できるものであり、不測の事態でも安全性を確保できないといけないという特殊な商品だと思う。その安全性っていうのは実際に使って見ないとわからない。紙とペンやコンピューターのシミュレーションだけではわからない部分というのは多いはずだ。

もちろんこれはどのメイカーでもやっていることだろうけど、ここもクリアすべきスノーピークスタンダードはかなり高いと思う。

製造

スノーピークの製品はその技術力が必要なことがあり、日本製の製品も多い。そうなると必然的に製造コストは高くなってしまうのは歴然としている。

さらに人件費が日本よりも安い海外で作られている製品でも、そのクオリティーコントロールはかなり高いんじゃないかと想像している。設計した商品の性能を100%発揮させるためには、100%の製造が求められる。

この製造の工程にも通常よりも多くのコストがかかっていそう。

保証

そしてこれまたコストに反映されているだろう、スノーピーク保証と呼ばれる永久保証制度だ。製品の製造上の欠陥が原因の場合は無料で修理・交換するというものだ。

これこそスノーピークがどれだけ設計やテスト、製造にかかる工程に時間をかけより高い次元で製品を完成させているかを表している部分だと思う。

もちろん全てが無料で修理してもらえるわけではないけどね。

最後に

ようは優れたマンパワーこそがスノーピークの財産で、それをフル活用するするからこそ必然的に人件費がかさむ。結果的に製品の価格が他のメイカーのものより高価に映ってしまう。

その背景が見えないながらも高価なものは淘汰されることがあるかもしれない。だけどスノーピークの価格にはその理由が見え隠れしているから、納得して購入してきた。2ルームシェルター、タープ、鍛造ペグ、ペグハンマーといった商品を購入してきたのはその価格以上のものを提供してくれると自分なりに納得したから。

安い商品は確かにありがたい。ただし安かろう悪かろうという結果にならなければ。

そう考えると高価だけど、圧倒的な価値を持った商品を作ってくれるスノーピークってのはすごいメイカーだなぁと思うことしきり。