レビュー:センゴクアラジン ポータブルガスストーブ

とうとうきた!

9月上旬に予約したセンゴクアラジン ポータブルガスストーブがようやく到着した。選んだのは通常モデルの赤や黄色のものではなく、その当時アウトドア系ショップ限定だったホワイトとグリーンのモデルのホワイト。

当初10月の半ば発売と公表されていたが、予想以上の予約が入ったとのことで遅れに遅れ、先日ようやく届いた。

開封の儀

アラジンの魔法のランプをモチーフにしたロゴが入った段ボール箱は縦横約37.5cm、高さ約45.5cmの大きさ。一般的な灯油ストーブと比べるとずいぶんと小さいが、CB缶仕様のガスストーブとしては相当でかい。

段ボール箱を開け、緩衝剤等を取り除いていくとたら〜ん!見覚えのある天板が現れた。

箱から取り出すと注意書きが貼られ、ビニール袋に包まれている。

そしていよいよご対面〜!

普段からアラジンのブルーフレームを使用しているので、その小ささがずいぶんと際立つ。

スペック

概要はこんな感じ。

本体寸法W320×D335×H390mm
本体質量(重量)約5.7kg
発熱量2.0kW (1700kcal/h)〜0.8kW (690kcal/h)
連続燃焼時間約1時間40分〜4時間20分
点火方式圧電点火方式
着脱方式レバー式
安全装量圧力感知安全装置/立消え安全装置/転倒時消火装置/不完全燃焼防止装置
付属品収納袋/コンセプトブック

見た目

アラジンのブルーフレームの子ども用おもちゃのようで、本家を上から押しつぶしたようなシェイプはかわいらしいですな。欲を言えばCB缶を設置する下の部分がもう少し薄ければ、なおよしって感じだなぁ。

炎確認窓

楕円形の窓もいい感じ。多分これは本家のものと同じ大きさと思われる。だって本来このサイズのボディからするともう少し小さくてもいいはずだけど、バランス的に明らかに大きいもんねぇ(笑

ま、パーツを共有することでコストを抑えることもできるしね。

点火/火力調整ノブ

ノブはシルバーで三段階のインデックスが切ってある。

一番奥は点火。そう、チャッカマンで火をつけなくても、圧電点火方式のおかげで勝手に点火してくれる。ガスを使用するからさすがに炎を使っての点火はマズイだろうしね。

そして次が強、そして弱となっている。強と弱の間も無段階で火力を調整できます。

CB缶着脱レバー

火力調節ノブの右にあるのが着脱レバー。缶をセットしてこのレバーを下にさげることによって、所定位置にがっちり固定されます。

サイズ

小さいだろうな〜とは思っていたけれど、実際にブルーフレームと比べるとその大きさな一目瞭然!

重量

本体が5.7kgとガスストーブとしては決して軽くないのだけど、なぜか他のCB缶ガスストーブとの比較ではなく、本家アラジンブルーフレームと比較してしまう。すると拍子抜けする程の軽さ。

いつもなら腰に力を入れて身構えつつ持ち上げるのに、片手でひょいって感じ。

本家のように液体燃料を入れる必要ないのが相当でかいな。

内部構造

下のタンクに当たる部分のラッチが2箇所あるので、それらをアンロックすると御開帳となる。

この部分が本家ブルーフレームと最も違う部分だ。本来なら灯油を貯めておくタンク部分をこのような形でオープンにしてCB缶をセットする。同時に燃焼機構と4種類の安全装置も組み込まれている。

こうして見ると炎が出てくる金色のパーツはかなり大きい。直径は10cm程ある。このサイズなので最大2.0kWの熱量を放出できるんだろうね。

そしてありがたい機能として圧電点火方式を採用している。このおかげで点火のノブを回すだけで点火してくれる。

CB缶を設置するとこんな感じ。ガスが噴射金色のリングの大きさが際立つ。

外筒

外筒とはガードに囲まれた炎確認窓がある筒の部分だ。本家同様ラッチをアンロックすれば横に倒すことができる。

ブルーフレームではこの外筒を倒してチャッカマン等で点火するのだけど、このガスストーブはその必要なし。なのでこの筒を倒すという機能は、本家へのオマージュの部分がメインで、本来ならばなくてもよいものですな。多分(笑

テストしてみた

実際にストーブとして使用するにあたってその実力はやはり気になるところ。ということでアラジン ブルーフレームと比較してみた。加えて同じ対流式ながらも反射式でもあるフジカペットも加え三つどもえだ。

ケトルの水を沸騰させる

笛吹きケトルに水道から200ccの水を入れて、継続的に笛が鳴り続けるまでの時間を計測した。ケトルは水道水で冷やしてから使用した。

アラジンとセンゴクアラジンは点火して30秒してテスト開始。フジカは火が安定するまで時間がかかるので、天板を外して点火、安定まで待つ。安定してから天板を載せて30秒してテスト開始とした。

センゴクアラジン ポータブルガスストーブ8分35秒01
アラジン ブルーフレーム7分51秒02
フジカペット10分00秒08

全ての熱を真上に放出する対流式のアラジン/センゴクアラジンと反射式のフジカでは、フジカが不利だろうなと思っていたが、やはり結果は思った通り。

しかしセンゴクアラジンの検討ぶりにちょっとビックリ。

空間の温度を上昇させる

本来ならテント内で行えたらいいのだけど、しばらくキャンプにはいけそうないので、風呂場という閉じられた狭い空間でテストを行った。

風呂場は毎回窓を開け18℃になるように調整、床から180cmの位置に設置した温度計が19℃になるまでの時間を計測。

前回のテスト同様、アラジンとセンゴクアラジンは点火して30秒して風呂場に持ち込みテスト開始。フジカは火が安定するまで時間がかかるので、天板を外して点火、安定まで待つ。安定してから天板を載せて30秒してフロアに持ち込みテスト開始とした。

センゴクアラジン ポータブルガスストーブ3分41秒48
アラジン ブルーフレーム2分48秒24
フジカペット2分38秒42

正直なところフジカが早いのには驚いた。まぁ誤差の範囲かもしれないけれど、対流式のアラジンが強いのではと思っていたので、少々以外だった。

結果を受けて

多分燃焼持続テスト等はすでに行われているだろうと思い、今回は見送った。そのかわりよくキャンプで使われている灯油ストーブと比較することで、実際にキャンプで使えそうか検証してみた。

結果としては、本当に寒い時期にセンゴクアラジンのポータブルガスストーブのみの使用では、さすがに寒さを凌ぐことは厳しそうだなという感じ。

なので寒さが本格的になる前の、ちょっと熱源があればいいなぁといった季節に単独使用がよさそうだ。サイズも小さいので、大きな荷物にならない。

あるいは秋冬シーズンにメインのストーブに加えてサブとしての熱源提供としての使用が最適なのかもしれない。

最後に

本家のアラジン ブルーフレームをぎゅっと小さくしたシェイプが愛らしく、発売前より相当数の予約が入る程大人気のセンゴクアラジン ポータブルガスストーブ。

その見た目のかわいらしさに反してそれなりの実力も伴った暖房器具。早くコイツを持ち出してキャンプしたいなぁ。

そうそう、数少ない本家ブルーフレームとの共用パーツが天板!なのでこんなこともできる(笑