新しいギア:フジカペット(フジカハイペット)KP-2

突然やってきた

ある夜、キャンプや自転車等の共通の趣味を持つ友人からメッセージが入ってきた。

「キャンプ用の灯油ストーブ買わない?」と。

写真を送ってもらうと、それはフジカハイペット!ちょうど自宅のストーブを買い替えようと思っていた。しかもキャンプで使用する対流式のアラジン ブルーフレームよりも、対流式ながらもドーム型のメッシュが熱で赤くなり、反射板がついたフジカハイペットの方がより「熱」を感じられそうなので、つい「いる!」と返事(笑

これこそ物欲キャンプバカの性なのか…
しかもケース、替芯、ゴトク、灯油タンクがついてビックリ価格ということもあり、数日後に早速迎えにいった。

じっくり見てみる

まずフジカシリーズについている四角いトレイがついていない。その代わりに脚に滑り止めのゴムが付けられている。多分、トレイがついているとケースに入らないとうことで取っ払ったんじゃないかなぁ。これに関しては特に気にならず。

よく見るともうひとつ欠品しているパーツがある。持ち手だ。これは正直イタい。灯油を入れるたびに持ち運びが必要なストーブなので、持ち手がないと何かと不便だ。試しにフジカに問い合わせてみたが、さすがにこの年代の在庫パーツはないとのこと。チェーンかワイヤーでオリジナルの持ち手を作るしかなさそう。

反射板もついていてやった!と思ったけれど、これよく見たらアルミ板を切って曲げたものだ(笑

それ以外は全て揃っているようだけど、メッキパーツはくすみ、剥げて錆が浮いているところも多々あり。全体的にずいぶんと汚れているようだから、磨いてあげましょうかね。

結構ビンテージ

詳しい情報が記載されているトレイがないので、はっきりしたことはわからない部分も多いが、厳密にはフジカペット。ハイペットじゃないの?と思われる方も多いと思いますが、この赤いボディのストーブ、実は1970〜80年代に作られたと推測しています。結構古いものなんですね。

調べてみると、どうやらフジカペット→ネオペット→ハイペットと名前が変化していったようで、その最初の「ペット」時代のものなのかな。とはいえ定かではないので、詳細をご存知の方がおられれば、ぜひご指摘いただけると助かります。

掃除

あくまで掃除してきれいにするだけで、不用意に錆を除去したりはしない。年代相応の姿こそが美くしく、その様が好きなので、機能を保つための掃除はブレーキクリーナー等で入念にして、外観はピカールで簡単に磨くだけ。

芯の交換もいたって簡単、初めてでもすぐにできるよ。唯一芯の位置決めが何度かやり直す必要があったけれど、大した手間じゃない。楽しみながら、赤くなったドーム型のメッシュから放たれる暖かな熱を思いながらニコニコと作業。

デザインと機能美

掃除にあたりできる範囲で分解するのだけど、このストーブのすごいと思わせる部分として、一切の工具なしにそれができること。灯油が漏れないところも含めて、こういった機能部分の設計とデザインが優れた工業製品って本当に素晴らしい。しかも基本設計が長い間変わっていない完成度を誇るモノって、所有欲を駆り立てられるよね。それはまるでビンテージのガソリンランタンを所有するかのような満足感だね。

さて点火

灯油を満タンに入れて、30分ほど待つ。交換した新品の芯に十分灯油が染み込むのを待つ。

そしてダイヤルを右にいっぱいまで回し、ドームを持ち上げて、芯に火を当てると、あっという間にで火が上がる。ドーム型のメッシュがみるみるうちに熱を帯びて、赤く変色してくる。

手作りの反射板も問題なく機能しているね。これは暖かい。何と言ってもまずその見た目が暖かい。
大満足(笑

センゴクアラジンのカセットガスヒーターが届いたら、三つ巴の比較合戦をやらないとだなw

最後に

いつかは所有して見たいなぁと思っていたフジカハイペットが、思ってもみない方法でわが家にやってきた。しかも古い物好きな僕の所有欲をくすぐらせるオールドモデル、迷わず手を出してしまった(笑

タンクの容量が小さいので日常使いだと頻繁に給油をすることになりそうだけど、まぁよいとしよう。本来の目的であるキャンプでの使用だけど、1泊ならフルタンクでなんとかなりそうだしね。

早くこのストーブで沸騰させたお湯でコーヒーを入れていただきたい。
自宅でもキャンプサイトでも。